だんだん

訪問後に知ったのだが、島根県松江市は「国際文化観光都市」に選ばれている。確かにボートで松江城の堀をめぐる「堀川めぐり」でも外国人を見掛けた。「耳なし芳一」で知られるラフカディオ・ハーン小泉八雲)ゆかりの地であったことが関係しているようだ。記者として来日したハーンは、松江の尋常中学校などで英語教師を務めた。

ボートが武家屋敷の立ち並ぶ一番の名所、塩見縄手に近づいた頃、気難しそうな船頭のおじさんが「今度、NHKの朝ドラで『だんだん』ていうのやるでしょ。マナカナちゃんが出るやつ」と話し掛けてきた。「あれはこの辺りで撮影するんですよ」
そういえば、出雲市駅の土産物屋の壁に貼ってあった島根県方言の番付表で、横綱のところに「だんだん」と書いてあったのを思い出した。だんだんというのは「ありがとう」の意味。

(塩見縄手)

怪談―不思議なことの物語と研究 (岩波文庫)

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