雨のサンマリノ

イタリアのホテルはネット環境が悪く、ようやく更新です。本日は、世界で5番目に小さいサンマリノ共和国へ。国と言っても、イタリアのリミニという都市からバスで50分強の内陸国。面積は61平方メートルで人口は3万人弱。F1グランプリの開催地としても有名です(実際に開催されているのはイタリア・イモラサーキット)*1

今朝から雨が降り、山の上にあるサンマリノ旧市街は霧の中。おまけに気温は3度以下で、肌寒いどころではない。写真もいまいちでした。

■歴史
4世紀、石工マリーノがローマ皇帝ディオクレティアヌスの大迫害を逃れたキリスト教徒らとともに作ったとされる。ナポレオン没落後の欧州秩序を定めたウィーン会議でも独立が承認された。

イタリアが近代国家として統一されたのは結構遅く、19世紀後半のこと。日本の明治維新ドイツ統一と同じ時期である。サンマリノはこのときにも独立を維持し、今に至っている。しかし、この統一の時代になぜ小国が独立を保てたのか。以前から疑問に思っていたが、その理由は、統一の英雄ガリバルディを一時的に匿った功績にあるようだ。

■追記
「イタリアのマイアミ」などと呼ばれる割にはこぢんまりとした駅舎のリミニ駅前から、正午発のバスに乗車。折りたたみ傘をしまったまま、スーツケースをロッカー(5ユーロ)に入れてしまったため、バス停前のタバコ屋で6ユーロの折りたたみ傘を買うはめに。「地球の歩き方」には、税関のある町に架かる橋に国境の印があると書いてあったが、分からなかった。もちろん、停車してパスポートのチェックなどはない。高速道路(?)を走ったわりには、時間が掛かった印象。

サンマリノは野球の強豪チームを擁している。ヨーロッパのクラブ選手権で06年に優勝を果たしているほど*2。バスでティターノ山を登っていく途中、野球場を発見した。写真を撮る間もなく残念だが、ちゃんと整備されたグラウンドで、恐らく国際試合にも耐えられるレベルだと思う。野球への認知度もそれなりにあるのか、土産物屋でもミニバットが打っていた。ただ、プリントされているのは、インテルとかサッカーのチームだった。

(城門にて。濃霧で前が見えないほど)
観光については、あまりにも寒く濃霧もひどかったため、旧市街をうろうろするだけで終わってしまった。収入源ともなっている珍しい切手を購入し、「ティターノ」というカフェで書いた絵はがきを郵便ポストに投函した。サンマリノ発行のユーロ硬貨もあるようだが、今も購入できるかは不明。銀行には「ここではサンマリノ発行のユーロに両替は致しません」という張り紙があった。

夜はボローニャまで列車で移動したが宿探しに苦労した。

*1:サンマリノ・グランプリは今季から廃止されたそうです。

*2:サンマリノの野球を扱った以下の記事が興味深い。「ぼくの野球を守って